あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思うので、聖書を調べています。その聖書が、わたしについて証言しているのです。 (ヨハネの福音書5:39)
安息日に病人を癒やしたことで自分を非難するユダヤ人に対し、イエスの説教は続く。自分で自分を証言するだけでは、それは真実とはみなさないと前置きし、イエスは他にご自分を証言するものを挙げていく。 「あなたがたは、ヨハネのところに人をやりましたが、彼は真理について証言しました」(33)と、まずバプテスマのヨハネのことを挙げる。ヨハネは、自分の立場が悪くなることを恐れずに、イエスこそが「神の子」であり、「世の罪を取り除く神の小羊」と贖い主であることを証言した。次に、イエスは、 「父がわたしに成し遂げさせようとしてお与えになったわざ」(36)が証言していると語る。イエスの地上で成し遂げた最大のわざは、人類の罪をすべてその身に負って、十字架で処刑されたこと。神の愛があらわされたこの贖いのわざが、イエスがキリストであることを証言している。そして、3番目に、「父ご自身がわたしについて証言しておられます」(37)「その聖書が、わたしについて証言しているのです。」(39)と、神自身のことばである聖書がイエス・キリストを指し示していることを語る。何千年にもわたり、神は人類にキリストの救いを示されてきた。その熱い御思いにただ圧倒される。
「もはや、私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられる」(Ⅱコリ4:7)というパウロのことばのごとく、今、神のことばであるキリスト自身が私たちのうちに宿っていてくださる。そして私たちが、このキリストを指し示す者、証言する者となっていく。私たちの存在を通して、神のわざがなされていく。