人は心に信じて義と認められ、口で告白して救われるのです。
(ローマ人の手紙 第一 10章10節)
(創世記15章より)
神は幻のうちにアブラムに臨み、祝福の言葉をかけるが、彼は、かつての子孫繁栄の約束が果たされないままである不満を神にぶつける。自身が老いて子を持つことがかなわない状況であり、しもべの一人があとを継ぐことになることに甘んじる覚悟を吐露する。しかし神は、「天を見上げなさい。星を数えられるなら数えなさい」「あなたの子孫は、このようになる」(5)と語る。アブラムの頭上には、満天の星。人間の考えが及ばないものを創造する、神の力あるみわざが見せつけられる。そこで、「アブラムは主を信じた。それで、それが彼の義と認められた」(6)。神のみわざを仰ぐ時、人はその威光にただただ圧倒され、神の真実を信じざるをえない。そして神はその「信仰」を義とみなしてくださる。この一方的な神の恵みに我々人間は感謝に耐えない。