神へのいけにえは砕かれた霊。打たれ砕かれた心。
神よあなたはそれを蔑まれません。
(詩篇 51篇 17節)
ソドムの町を滅ぼすために遣わされた天使が、ロトに山の上に逃げるように促すが、そこまでは逃げることができないと考えたロトは、もっと近くの小さな町に逃げ込みたいからいのちを助けてほしいと、懇願する。天使はそれを受け入れ、その町を滅ぼさないこと、ロトがその町に入るまでは何もしないことを約束する。その町はツォアル(「小さい」「取るに足りない」という意)と呼ばれた。かつては広く肥沃な土地を選び、そこで成功することを夢見ていたロトだが、神の取り扱い受けた今、自らの小ささ、足りなさを自覚し、小さい町に逃げることを願い出たのであった。神の前にくずおれた砕かれた心を主は喜ばれる。主はロトに目を留め、哀れみ、そのいのちを救った。信仰の高みへ上ることは、神の前に低くされることなのだ。