イエスは人々に向かって話し始められた。
「あなたがたが耳にしたとおり、今日、この聖書のことばが実現しました。」
ルカの福音書 4章 21節
(ルカの福音書24章より)
イエス様が捕らえられ処刑されてから3日目のこと、二人の弟子が、エルサレムからエマオへと向かっていた。悲しみ、意気消沈し、また弟子である自分にも危害が及ぶのではと恐れる彼らは、もともと生活していた場所に戻っていくところであったかもしれない。
そこへ、「イエスご自身が近づいて来て、彼らとともに歩き始められた」(15)。「しかし、二人の目はさえぎられていて、イエスであることが分からなかった」(16)。そんな二人にイエス様は語りかけて、3人の語らいが始まる。
私たち人間は、悲しみと絶望に心がふさがれて、見えるべきものが見えなくなったり、確かにおられる神を見失ってしまうことがあるが、それでも神の方から近づいてくださり、共に歩んでくださり、語りかけてくださる。私たちは聖書の言葉を読み、祈ることを通して、神と語らうことができる。そして、真実のみことばを思い起こさせてくださる。神の恵みとあわれみによって私たちは、神のことばの真実に生かされていくのである。