あなたが、あなたの神、主の御声に聞き従うので、次のすべての祝福があなたに臨み、あなたについて行く。(申命記 28章 2節)
(創世記 26章 1〜5節より)
カナンの地を激しい飢饉が襲った時、イサクはかつて父アブラハムがそうしたようにエジプトに移り住んで難を逃れようと家族を連れて出かけていく。しかしエジプトの手前まで来た時に神がイサクに現れ、エジプトへは行かずにここゲラルの地に寄留するように命じる。イサクはかつての経験に基づく目論見よりも神のことばに従った。父の敬虔な信仰を受け継いだイサクに、神はアブラハムに与えた子孫繁栄の祝福がイサクを通して成就することが語られる。
「わたしはあなたとともにいて、あなたを祝福する」(3)という神のことばは何と恐れ多く身に余る約束であろうか。きよい神は汚れた人間とは交わることがおできにならない。そこには人類の罪を神のひとり子キリストにすべて負わせて身代わりに処罰し、神を信じる者を無罪放免とし、きよい者とする神のご計画があった。「あなたの子孫によって、地のすべての国々は祝福を受けるようになる。」(4)という約束は、ひとりの子孫=イエス・キリストによって全人類が贖われることの約束であるとパウロは語っている(ガラテヤ人への手紙 3章 16節)。
私たちがアブラハム、イサクの信仰を受け継ぐこと、それは神の祝福を受け継ぐことなのである。