私は福音のためにあらゆることをしています。私も福音の恵みをともに受ける者となるためです。(コリント人への手紙第一 9章 23節)
第3次宣教旅行を終えてエルサレムに戻ってきたパウロ一行を、教会の柱であったヤコブや長老たちが出迎え、諸教会から託された支援献金を受け取り、宣教報告を聞いて神のみわざをほめたたえた。
その一方でヤコブたちは、ユダヤ人クリスチャンの間で、パウロの教えが律法をないがしろにしているとの噂が広まっていることをヤコブたちはパウロに告げるとともに、今、請願を立てようとしている4人に同行し、その費用を負担することで誤解は解けるのではないかという提案を示す。パウロはいともあっさりとその提案を受け入れ、4人に同行して行った。福音のためには自分のプライドを捨てることを厭わなかったのである。
「人々が救われるために、自分の利益ではなく多くの人々の益を求め、すべてのことですべての人を喜ばせようと努めている」(コリント人への手紙第一 10章33節)と証しするパウロは、「より多くの人を獲得するために、すべての人の奴隷になり」「何とかして、何人かでも救うため」(コリント人への手紙第一 9章 19、22節)と語っている。
そして今、神様は私たちを、福音のために、それぞれのところにおいて生かしてくださっていることを覚えたい。