しかし、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主として来られるのを、私たちは待ち望んでいます。(ピリピ人への手紙 3章 20節)
(使徒22章22-29節より)
固唾をのんでパウロの弁明を聞いていたユダヤ人たちだが、神がパウロを選び、ユダヤ人のもとを離れさせ、異邦人のもとに遣わしたという内容に激昂し、パウロをすぐにでも亡き者とするようにわめきたてた。選民としての特権意識を持っていたユダヤ人たちに異邦人に対しての嫉妬心を燃え立たせ、神に立ち返らせるという神様のご計画がそこにはあった。パウロを取り調べるためにむちを打とうとしたローマ兵に対し、自分は生まれながらにローマ市民権を持っていることを告げると、彼らは尻込みしてしまう。
ユダヤ人でありローマ市民という特権階級にあったパウロだが、真の国籍は天にあると語っている。キリストにあって私たちは、神の子というこれ以上ない特権が与えられ、天のあらゆる霊的な祝福を頂くことができる。その代価はキリストがいのちをもって支払ってくださった。
キリストを信じ、新しく生まれ、生まれながらの天国の市民権を持つものとなった私たちから、何者もこの特権を奪うことはできない。